こんにちは、Henzelです。
今回は緑内障の点眼治療している方へ伝えたいことがあります。
『なにも変化がないからといって点眼を自己判断で中止しないでください』
です。
これ当たり前では?と思うかたもいるかとおもいますが
実際眼科で勤務していると自己判断で点眼中止していたり、点眼回数を変更したりしている方が時々います。
そういった方が口をそろえて言うのが
『点眼しても何も変わらないわ』
です。
これを理解してもらうにはまず緑内障という病気を知るところからです。
緑内障とは
緑内障とは、眼圧が高くなることによって眼の奥の視神経が圧迫され視神経の異常をきたす病気です。眼圧が正常の場合でも緑内障が進むこともあります。
症状としては視野異常です。障害された視神経に相当する部分の視野が欠けていきます。
進行していく病気で、一度障害された視神経は元に戻りません。
なので進行すればするほど徐々に視野異常が進みます。
※緑内障の詳しい説明は病院ホームページなどを参考にしてください。ここでのこれ以上の医学的な説明は省きます。
治療方法・目的は眼圧をコントロールし、進行するのを食い止めることです。
ここがよく勘違いされるとこなのでもう一度言います。
緑内障は一度障害されると元に戻らないので、治療は『治す』ではなく『食い止める』なのです。
これを覚えておいてください。
緑内障の方に伝えたいこと
視野異常というものは自覚症状がありません。
なぜなら人は右眼と左眼の両方で見ているため、右眼で視野欠損があっても左眼で補うことができます。
そのため初期~中期では自分で気づきません。
つまり視野異常を自覚するときにはすでにかなり進んでしまっているということです。
ここでいちばんはじめにお伝えした私が伝えたいことをお話します
『なにも変化がないからといって点眼を自己判断で中止しないでください』
これですね。
自己判断で点眼中止する方は
『点眼してもなにも変わらないから、やってもやらなくても一緒』
と言います。
ここで思い出してもらいたいのが治療法です。
『眼圧をコントロールし、進行するのを食い止める』
点眼治療は進まないように食い止めることが目的ですよね?
なので治しているわけではないので、見え方が良くなるわけではないのです。
見え方がよくなるような治療であれば実感も沸き継続できるかもしれませんが、緑内障治療は違います。
逆にいうと『何も変わらない』は進行を食い止められている証拠でもあります。
点眼が効いているということです。
もし自覚していたらどんどん進んでしまっているということですからね。
眼科医は点眼による眼圧のコントロールをみています。視野検査も定期的に行い進行具合も把握しています。
経過によっては点眼薬の種類を変えたりもするので、点眼を継続することは本当に大切なことです。
診察ではなかなかゆっくり眼科医と話できないとおもいますし、点眼しても変化がないように感じてしまうため、継続するのが難しいと思いますが、どうか継続していってください。
身近に緑内障の点眼治療している方がいれば、ぜひ点眼の大切さを伝えてください。